丸池（玉川池）

静岡県駿東郡清水町玉川にある江戸時代に築かれたため池が、丸池（玉川池）。柿田川湧水群で知られる湧水の町、清水町の東端、境川に沿って位置する周囲280mの湧水池。元亀3年（1572年）頃に築かれた農業用のため池で、富士山のビュースポットにもなっています。

富士を眺める清水町の湧水池

柿田川と同様に、富士山の溶岩の中を通ってきた地下水が湧き出している場所で、伊豆半島ジオパークのジオサイトのひとつ。

文政8年（1825年）には池の管理権（水利）をめぐって玉川村と下流の泉六箇村（堂庭村、湯川村、久米田村、戸田村、畑中村、的場村）で水争いが発生。
戸田村名主・安右衛門と湯川村名主・清兵衛を代表にして、江戸の奉行所へ訴え出ましたが、実ることなく敗訴し、江戸で客死という悲しい歴史を秘めています。
水争いは明治6年に和解し、丸池は晴れて7ヶ村共有の財産に。

池の南には清霊神社も建っていますが、こちらは戦後に戦没者の霊を祀って創建された社。

丸池（玉川池）の北側には、境川・清住緑地があり、富士山の溶岩の中を通ってきた地下水が湧き出す場所が親水公園として整備されています。