等々力渓谷

等々力渓谷

東京都世田谷区等々力(とどろき)、多摩川へと続く谷沢川(一級河川)沿いにある、深さ10mの渓谷が等々力渓谷。都内に残る数少ない渓谷で、せせらぎの音やオナガ、シジュウカラなどの鳥の鳴き声が響きわたり、四季折々の美しい景観が楽しめるます。一帯は等々力渓谷公園として整備されており、東急大井町線等々力駅徒歩3分のゴルフ橋が探勝の起点。

世田谷区は「23区唯一の渓谷」とPR

関東ローム(武蔵野ローム層)に覆われた台地を谷沢川が削り、10mほどの急峻なV字谷を形成したもの。
周辺は武蔵野の雑木林で、夏でも涼しいクールゾーンになっており、水の澄んだ晴れた日には水遊びも楽しむことができます。

入口は東急大井町線等々力駅からも近く、赤いアーチのゴルフ橋を渡ると、谷沢川沿いに自然を生かしながら整備された公園があり、約1kmにわたって遊歩道も設置。
湿性植物や武蔵野台地の古い地層なども観察できます。
また日本庭園や庭園と一体となった書院、芝生広場などもあり、春の桜、、初夏の新緑、秋の紅葉の名所としても有名。
南側には、古墳時代末期のものとされる等々力渓谷三号横穴古墳や、役行者をはじめ、かつて多くの修験者が集まった湧水「不動の滝」なども点在し、深閑とした雰囲気とともに修験の歴史も感じさせてくれます(現在も瀧轟会が組織され、滝の清掃や修行が行なわれています)。

今の規模からは想像もできませんが、当時は不動の滝の轟音から、「等々力」(轟=とどろき)の地名が起こったとも伝わります(諸説あり定かでありません)。
隣接する等々力不動尊は、真言宗智山派・満願寺の別院で、正式名は瀧轟山明王院。
堂宇は江戸末期に建立されたもので、現在の本堂は昭和28年の再建。

ちなみに渓谷探勝の入口に架かるゴルフ橋の名は、昭和6年に旧下野毛、等々力村に8万2500平方メートルという広大な玉川ゴルフコース(五島慶太の目黒蒲田電鉄開発経営で、開業後に等々力ゴルフコースと改称、昭和14年に廃止)があったことに由来。
野毛大塚古墳だけを残し、周り一帯をゴルフ場として整備し、昭和7年にゴルフ橋が架橋されています。
ゴルフ場の跡地は玉川野毛町公園として整備されています。

等々力渓谷
名称等々力渓谷/とどろきけいこく
所在地東京都世田谷区等々力
関連HP世田谷区公式ホームページ
電車・バスで東急大井町線等々力駅から徒歩10分
ドライブで第3京浜道路玉川ICから約300mで玉沢橋
駐車場なし/周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ玉川公園管理事務所 TEL:03-3704-4972/FAX:03-5432-3083
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
等々力渓谷・ゴルフ橋

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等々力渓谷・不動の滝

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