富山県魚津市の魚津漁港にある魚津埋没林博物館は、魚津の海岸で発見された埋没林を展示するユニークな博物館。埋没林とは、文字通り「埋もれた林」で、特別天然記念物に指定される魚津埋没林は2000年ほど前、片貝川の氾濫により流出した土砂で杉の原生林が埋もれ、その後海面が上昇したために海底に沈んだもの。
2000年前に海底に沈んだ杉の根を展示
魚津埋没林博物館には、埋没林を学ぶコーナーなどのあるメインのテーマ館(テーマ館は無料)のほかに、縦8m、横16m、深さ2.5mのプールに埋没林をそのまま保存・展示する「水中展示館」、樹齢500年を越える巨木に手で触れることができる「乾燥展示館」、半地下式のドームに発掘場所をそのまま保存したドーム館があります。
テーマ館の屋上は展望台で立山連峰、富山湾、能登半島を一望にします。
「水中展示館」は、昭和27年に発掘された場所をそのまま利用し、なかの樹根も当時のまま。
併設の「ハイビジョンホール」では、300インチハイビジョンスクリーンのある『光と風の芸術-蜃気楼』『洞杉の記憶-魚津・スギ物語』を上映。
隣接して蜃気楼展望のスポット「蜃気楼埠頭」、魚津の魚介が味わえる「海の駅蜃気楼」、魚津漁業協同組合の「魚津おさかなランド」もあり、魚津観光の拠点になっています。
蜃気楼は大気中の空気の温度差(=密度差)で光が屈折を起こす現象。
蜃気楼が観察できるのは春の蜃気楼が4月〜5月頃(暖かい空気と海面の冷気の密度の変化で、実際の風景の上側に、伸びたり反転した虚像が出現)、冬の蜃気楼が11月〜3月頃(温かい海と冷たい空気の温度差で、実際の風景の下側に反転した虚像が出現)。
蜃気楼の出方が異なるのは、上位蜃気楼(=春の蜃気楼)と下位蜃気楼(=冬の蜃気楼)で、春とは逆の温度勾配だから。
魚津市では、「運が良ければ、蜃気楼、埋没林の両方を見学できます」とPRしています。
魚津埋没林は、日本の地質百選にも選定。
北陸三県(富山、石川、福井)で日本の地質百選に選定されるのは、魚津埋没林のほか、立山カルデラ(富山県)、百万貫の岩(石川県)、東尋坊(福井県)の4ヶ所のみです。
名称 | 魚津埋没林博物館/うおづまいぼつりんはくぶつかん |
所在地 | 富山県魚津市釈迦堂814 |
関連HP | 魚津埋没林博物館公式ホームページ |
電車・バスで | あいの風とやま鉄道魚津駅から徒歩15分 |
ドライブで | 北陸自動車道魚津ICから約3km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 魚津埋没林博物館 TEL:0765-22-1049 0765/FAX:0765-23-9105 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag