広瀬湖（広瀬ダム）

山梨県山梨市三富、笛吹川総合開発事業の中核のダムとして昭和50年3月に完成した広瀬ダムのダム湖が広瀬湖。笛吹川は、明治40年の大水害、昭和41年の災害など、たびたび水害があり、水害による被害の防止、灌漑用水、上水道用水の確保を目的に広瀬ダム（山梨県管理ダムで最初のダム）が築かれました。

ダム湖畔には三塩森林軌道の軌道跡も

堤頂部（堤高75.0m、堤長255.0m）から広瀬湖を眺めると、正面にアルペン的な木賊山（とくさやま／2468.8m）が立ちはだかり、なかなかの絶景。
奥秩父の主峰・甲武信ヶ岳は木賊山の背後にありますが隠れて見えません
また、下流側の谷間に富士山を眺めるポイントも。
湖畔には右岸公園、左岸公園が整備され、ドライブ途中の休憩ポイントにも絶好です。

ダム建設前には、茅葺きの農家の並ぶ広瀬地区がありましたが、ダム湖の湖底に消えています。
また、中央本線塩山駅近くの赤尾貯木場から三の橋、三富村の広瀬まで三塩森林軌道（昭和8年開通、塩山と三富村を結ぶ）、広瀬から西沢渓谷の本谷まで西沢森林軌道が通じていました。
三塩森林軌道は昭和41年、西沢森林軌道は昭和44年に廃止されていますが、西沢渓谷遊歩道は西沢森林軌道の軌道跡を整備したものです（軌道跡は道路などに転用、広瀬湖周辺では水没せず上流から見て左岸に現存）。