姫路城・るの門

姫路城の城攻めの際に、菱の門を突破した敵軍は、三国堀の脇をまっすぐ進めば「いの門」で、正規の登城ルートとなりますが、右手にとれば一見行き止まりな感じがしますが、実は石垣の陰に隠れて門が配されています。これが「るの門」です。「いの門東方土塀」の付属として国の重要文化財に指されています。

隠れた場所に築かれ門なので、じっくり探さないと見つからない!?

「るの門」は埋門（うずみもん）と呼ばれる石垣の下部をくり抜いた門で、裏門的な配置方法もありますが、ここでは隠門（かくれもん）的な配置をしています。
行き止まりと勘違いして「いの門」に至った敵兵を、「るの門」内側に隠していた将兵を出撃させ、背後から突くという戦略です。
これがまさしく「横槍」です。
門の内側から見ると穴蔵のような感じなので、「穴門」という呼び名もあります。

では万一、「るの門」の存在に敵軍が気が付き、これを攻略、突破を図ればどうするのかといえば、なんと、石垣自体を崩して門を埋めてしまうという戦略です。

帯の櫓から帯郭櫓通じる場所にも埋門があり、姫路城が西国監視の役割を担い、実戦的な構えとなっていることがわかります。

姫路城

2017年12月7日