北穂高岳

北穂高岳

長野県(松本市)と岐阜県(高山市)の県境、北アルプス(飛騨山脈)・穂高連峰で最も北にあるのが北穂高岳。標高は3106mで、南の涸沢岳(3110m)に次いで、国内第9位の高峰になっています。東は涸沢カール、北は大キレット、西はロッククライミングで名高い滝谷というアルペン的な雰囲気に包まれた岩峰です。

北穂高小屋は日本アルプス最高所の絶景山小屋

北穂高岳
北穂高岳
槍ヶ岳を眺める絶景の展望地
北穂高岳
涸沢から見上げる北穂高岳。氷河地形が発達

登山道は、涸沢カールからの南稜ルート(2ヶ所鎖場があります)が最短ですが、奥穂高岳と槍ヶ岳を結ぶ縦走を目的とする登山者が多いのも特徴。
北穂高岳から槍ヶ岳を目指すと、南岳(3032.9m)との間に立ちはだかる難所が大キレット(大切戸)。
2748mまで下りますが、痩せ尾根に長谷川ピークなどの岩峰が連続し、鎖場、切れ落ちた岩に設置されたステップ(飛騨泣き)などでクリアする難所になっています。
八峰キレット(鹿島槍ヶ岳〜五竜岳)、不帰キレット(唐松岳〜白馬鑓ヶ岳)とともに日本三大キレットのひとつ。

北穂高岳山頂の北直下、標高3090mの場所には北穂高小屋が建ち、意外に知られていませんが、日本アルプス最高所の山小屋になっています(槍ヶ岳山荘は標高3080m)。
また、北穂高小屋からの大キレット越しの槍ヶ岳は、まさに絶景。
また、北穂高岳山頂から涸沢側へ徒歩10分の場所には、北穂高小屋が管理する北穂高岳南稜テント場があります(北穂高小屋で受付、必ず受付が必要)。

北穂高岳の飛騨側にある滝谷は、猟師で山案内人の上條嘉門次(かみじょうかもんじ)が「飛ぶ鳥も通わぬ」と形容したもろい岩質の絶壁の谷が滝谷。
弱冠29歳という小山義治(こやまよしはる)氏が、昭和23年に北穂高岳の頂上直下に山小屋を開いたのも、滝谷の登攀者、そして穂高連峰の縦走者の命を救えると考えたから。
道なき道を切り開き、材木を担ぎ上げ、苦労して石積みを完成させたのです。

北アルプスの山小屋は終戦直後に開設された場所も多く、こうした苦労話も昔語りになっています。

北穂高岳
南岳から眺めた北穂高岳。右側の断崖が「飛ぶ鳥も通わぬ」滝谷
北穂高岳
大キレット越しの槍ヶ岳、後立山の山並み
北穂高岳
名称 北穂高岳/きたほたかだけ
所在地 野県松本市安曇上高地・岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
奥穂高岳

奥穂高岳

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涸沢岳

涸沢岳

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前穂高岳

前穂高岳

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