法善寺

織田作之助の小説『夫婦善哉』（めおとぜんざい）の舞台としても有名な大阪・千日前、法善寺横丁のシンボル的存在の寺が法善寺。天龍山法善寺は、江戸初期に琴雲上人により山城国宇治に創建され、寛永14年（1637年）に専念上人によって現在地に移されました。不動明王像（西向不動明王）は「水掛け不動さん」として親しまれています。

「水掛け不動さん」に水を浴びせて商売繁盛や恋愛成就を祈願

本尊は阿弥陀如来。
かつては千日念仏が唱える千日回向を行なう寺で、その門前という意味で千日前という地名が生まれました。

多くの人が不動明王像（西向不動明王）に水をかけるので、今やすっかりと苔むし、顔だちもわからないほど。
本堂などの六堂伽藍は大阪空襲で焼失し、「水掛け不動さん」のみ空襲からも焼け残りました。
現在は飲食店が立ち並ぶ法善寺横丁に金毘羅天王を祀る金比羅堂と不動明王像が立っています。
「水掛不動明王護摩法要」は、毎月28日19:00〜行なわれています。

織田作之助『夫婦善哉』と法善寺

夫婦善哉はもともと法善寺境内で営んだぜんざい屋「お福」が2つの椀に分けた方がたくさん入っているように見えると考え、ぜんざいを2杯の椀で出したところ大ヒット。
「なんでふたつや？」「めおとでんね」というのが夫婦ぜんざいのルーツ。
昭和15年に発表された織田作之助27歳のデビュー作が『夫婦善哉』。
老舗化粧品問屋の道楽ぼんち・維康柳吉（これやすりゅうきち）と芸者・蝶子（ちょうこ）との物語です。
以来「夫婦善哉」は、カップルで食べると円満になれるというジンクスを生み、大阪の名物に。
昭和30年には森繁久彌、淡島千景主演、豊田四郎監督で映画化され、最近では平成25年に森山未來と尾野真千子が夫妻を演じるNHKドラマ（土曜ドラマ）『夫婦善哉』（全4話）を放送。

法善寺
名称	法善寺／ほうぜんじ Hozenji Temple
所在地	大阪府大阪市中央区難波1-2
関連HP	法善寺公式ホームページ

電車・バスで	地下鉄御堂筋線・千日前線なんば駅から徒歩10分
ドライブで	阪神高速1号環状線道頓堀出口から約600m
駐車場	なし
問い合わせ	法善寺 TEL:06-6211-4152
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