大野川水系の支流・緒方川、緒方平野の田園地帯にある滝が原尻の滝。幅120m、落差20mの馬蹄型の弓状の名瀑で、阿蘇山大爆発で流れた溶岩の台地が削られたものとか。その姿は「東洋のナイアガラ」とも称され、「日本の滝百選」、「おおいた豊後大野ジオパーク」のジオサイトにも選ばれています。
「東洋のナイアガラ」とも称される名瀑
滝の前には木造の吊り橋「滝見橋」、上流には増水時には水没する「沈下橋」が架かり、滝壺近くまで降りて行くこともできるので、河原側から滝を間近で観賞可能。
滝の上部の岩棚では柱状節理を横から眺め、甌穴(おうけつ=ポットホール)も観察することができます。
また左岸は「道の駅原尻の滝」から遊歩道も整備され、多くの人が立ち寄る人気の納涼スポット。
滝の上流には緒方川を渡るための5連のアーチ式石橋の「原尻橋」(大正12年架橋)が架かっているので、時間が許せば見学を。
緒方平野ではイベント開催も多彩で、4月上旬〜中旬には、水田に100種類53万本のチューリップが咲き誇る『チューリップフェスタ』、8月のお盆には1万3000本の灯火がゆらめく『小松明火祭り』(こだいひまつり)、11月末には裸の男衆に担がれた神輿が川を渡る『緒方三社川越し祭り』と、伝統行事も今に伝わっています。
ちなみに、原尻の滝の上流で取水し、9万年前の阿蘇火山の4回目の巨大噴火による火砕流が冷えて固まった溶結凝灰岩の台地を、「緒方五千石」と呼ばれる肥沃な土地に変えた緒方井路(江戸時代初期に岡藩が開削)は、農林水産省の「疎水百選」に選定され、道の駅原尻の滝を起点に、おがたウオーキングコース「石橋と水車と原尻の滝」も整備されています。
阿蘇-4強溶結凝灰岩は原尻の滝のような切り立つ断崖を生んでいます。
つまり、断崖に懸かる原尻の滝は、超巨大火砕流の痕跡というわけなのです。
原尻の滝 | |
名称 | 原尻の滝/はらじりのたき |
所在地 | 大分県豊後大野市緒方町原尻 |
関連HP | 豊後大野市公式ホームページ |
電車・バスで | JR緒方駅からタクシーで5分 |
ドライブで | 大分自動車道大分米良ICから約45km |
駐車場 | 20台/無料、道の駅原尻の滝駐車場(100台/無料) |
問い合わせ | 豊後大野市商工観光課 TEL:0974-22-1001 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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