大分県中津市にある日本三大水城ひとつ、中津城。天正16年(1588年)、築城の名手・黒田孝高(黒田如水、黒田官兵衛)によって築かれ、細川忠興が完成させた城。往時の天守はありませんが、中津城本丸南側、三の丁駐車場目の前のお堀には、黒田氏時代の石垣である見事な出角(でずみ)の石垣が解体復元されています。
黒田孝高時代の石垣が見事に残る
中津城本丸南側の石垣は、中津城が九州最古の近世城郭のひとつであったことを示す、貴重な遺構。
石はすべて未加工の自然石を使用し、近江の石工集団・穴太衆(あのうしゅう)の技法・穴太積み(あのうづみ)が用いられているのが特徴的。
花崗岩の自然石を用いながらも、出角(でずみ)には反りがなく、水平方向にはゆるやかに弧を描く「輪どり」と呼ばれる崩れにくい構造で、天正時代の最高の技術で築かれていることがわかります。
出角には石垣に対して垂直に太い松の木が差し込まれ、堀の底近くには梵字の「アン」を刻んだ石も残されています。
これは寺にあった五輪塔を転用した転用石。
堀底からは、黒田氏時代の丸瓦や、後に城主となった細川氏の家紋入りの鬼瓦も出土しています。
中津城本丸南側・黒田氏時代の石垣 | |
名称 | 中津城本丸南側・黒田氏時代の石垣/なかつじょうほんまるみなみがわ・くろだしじだいのいしがき |
所在地 | 大分県中津市二ノ丁1273 |
関連HP | 中津城公式ホームページ |
電車・バスで | JR中津駅から徒歩15分 |
ドライブで | 宇佐別府道路宇佐ICから約17.8km |
駐車場 | 中津公園駐車場(50台/無料) |
問い合わせ | 中津城 TEL:0979-22-3651/FAX:0979-22-7853 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag