史跡足利学校

史跡足利学校

栃木県足利市にある日本最古の学校といわれるのが足利学校。その創建は平安時代説や鎌倉時代説など諸説あり定かでありません。室町時代に関東管領・上杉憲実(うえすぎのりざね)が当時貴重な書籍類を寄進し、学長制度を設けるなどして足利学校を中興、この時に寄進された宋版の書籍は国宝に指定されています。

ルイス・フロイスは、「日本全国にたった一つの大学」と記述

史跡足利学校
学校門
史跡足利学校
大成殿(孔子廟)

上杉憲実は文安4年(1447年)に当時の関東の最高学府である足利学校に対して、三註、四書、六経、列子、荘子、史記、文選を教えると取り決めています。
教師はおもに僧侶でしたがその教える内容は仏教を離れ、儒教をもとにした「儒学の学灯」として存在したのです。

16世紀の初頭には生徒は3000人を数え、所蔵する貴重な書籍の閲覧を求め、全国から儒学者や多くの知識人が訪れるアカデミックな場所となったのです。

天文18年(1549年)、イエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルはインドのゴアのイエズス会への通信の中で「日本国中最も大にして、最も有名なBandu(坂東)のアカデミア(academia=大学)」と紹介しています。
さらにルイス・フロイスの『日本史』に「日本全国にたった一つの大学であり公開の学校がある。それは関東地方(下野国)の足利という所にある」と記されています。

明治初年には学校としての機能を失い明治5年に廃校となりました。
講議に使われた方丈と書院が、江戸時代の絵図に基づいて平成2年に復元され、史跡足利学校として公開。

建物は「學校」の扁額が掲げられた学校門と大成殿だけが寛文8年(1668年)に建てられたもので、あとは18世紀中頃の姿に再現されたもの。
大成殿は、中国明代の聖廟を模したものと伝えられる日本最古の孔子廟です。

日本遺産「近世日本の教育遺産群-学ぶ心・礼節の本源-」の構成資産にもなっています。

史跡足利学校
名称 史跡足利学校/しせきあしかががっこう
所在地 栃木県足利市昌平町2338
関連HP 足利市公式ホームページ
電車・バスで JR足利駅から徒歩10分。または、東武伊勢崎線足利市駅から徒歩15分
ドライブで 東北自動車道佐野藤岡ICから約19km
駐車場 太平記館観光駐車場(85台/無料)
問い合わせ 史跡足利学校事務所 TEL:0284-41-2655/FAX:0284-41-2082
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

鑁阿寺(足利氏館跡)

2017年4月7日

 

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