東京都千代田区丸の内3丁目、丸の内二重橋ビル6階、東京商工会議所本部事務所にあるのが、東商渋沢ミュージアム。明治11年3月に誕生した東京商法会議所が東京商工会議所(略称・東商)の前身で、その初代会頭が渋沢栄一です。ミュージアムは入館無料で、渋沢栄一の業績を学ぶことができます。
東京商工会議所にある入館無料のミュージアム
明治維新後の欧米列強との不平等条約改正(幕末の締結された和親条約=治外法権と関税自主権のない植民地的条約)への交渉過程で、「日本には商工業の世論を結集する代表機関もなく、世論を論拠とした明治政府の主張は虚構にすぎない」という理由で、欧米列強が交渉の場につかないという状況が生まれていました。
商人たちが欧米がかける関税などに怒っているという話も、「商人が集まり協議するところはどこにもない」(イギリス公使パークス)として聞く耳をもたなかったのです。
殖産興業、輸出の増大を進めるなかで、不平等条約の撤廃は、明治政府の悲願でしたが、商工業者を代表する組織がないことがその足かせになったのです。
伊藤博文、大隈重信は渋沢栄一に商工業者の世論機関の設立を働きかけ、政府の後押しで誕生したのが、日本で最初の商工会議所である東京商法会議所(昭和3年から東京商工会議所に改称)。
明治42年8月には、渋沢栄一を団長とする渡米実業団を派遣しています。
明治11年3月〜明治38年3月まで初代の会頭を務めたのが、渋沢栄一。
「民の繁栄が、国の繁栄につながる」という信念、そして士農工商という江戸時代の身分制度の中で、一番身分が低かった商人の地位向上を図るためにも商人たちが集まって会議する場所が必要だと考えたのです。
入館無料の東商渋沢ミュージアムでは、渋沢栄一の直筆書物や銅像などが多数展示されており、「東京商工会議所」を設立した詳しい背景、第一国立銀行など多くの銀行や、帝国劇場、帝国ホテルなどの設立に関わった業績など、日本経済の礎を築いた渋沢栄一の足跡を学ぶことができます。
箸や湯呑み、ノートなどの東商オリジナルのグッズも販売。
東商渋沢ミュージアム | |
名称 | 東商渋沢ミュージアム/とうしょうしぶさわみゅーじあむ |
所在地 | 東京都千代田区丸の内3-2-2 丸の内二重橋ビル6階 |
関連HP | 千代田区観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ二重橋前駅、都営地下鉄・東京メトロ日比谷駅からすぐ |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 東商渋沢ミュージアム TEL:03-3283-7857 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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