富山県の県庁所在地、富山駅停留場を中心に、富山市内を走る路面電車が富山市電(富山地方鉄道)。富山市営ではなく、富山地方鉄道の運行ですが、市内電車、市街電車ということで「市電」と通称されています。通勤や通学、買い物の足として多くの市民に利用されるほか、観光客にも人気です。
新幹線駅の高架下に乗り入れる路面電車
路線は南富山駅前停留場〜富山駅停留場の1系統、南富山駅前停留場から富山駅停留場を通り富山大学前停留場までの2系統、富山駅停留場~グランドプラザ前停留場~富山駅停留場を循環する環状線の3系統です。
実際の車内アナウンスでは、「富山地鉄市内電車」とアナウンスされています。
新幹線駅の高架下に乗り入れる路面電車としては、国内初です。
中心市街地を巡回する環状線には、LRT(Light Rail Transit=次世代型路面電車システム)の9000形電車「セントラム」(低床車両)が運行。
一周28分ほどで、富山市街中心部を一周しています。
LRTのT100形電車「サントラム」(低床車両)、7000形電車1両を水戸岡鋭治のデザインでリニューアルした「レトロ電車」なども運行され、路面電車の成功例といわれるようになっています。
歴史的には、大正2年9月1日、当時各地で行なわれた地方博覧会のひとつ「一府八県連合共進会」の本会場(現・富山県立富山いずみ高等学校の敷地)への足として富山電気軌道が開業したという歴史ある路面電車。
大正9年に経営不振から富山市営(富山市営軌道)となり、戦時下の昭和18年、鉄道・バス会社の整理統合により富山地方鉄道に譲渡されています。
令和3年1月1日、富山市電(富山地方鉄道富山軌道線)の富山トヨペット本社前(五福末広町)停留場が、トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)停留場に改称されたため、読み32文字、表記26文字で、日本一長い駅名になっています。
富山港線との直通運転も
令和2年2月22日には、岩瀬浜駅への富山ライトレールを富山地方鉄道に合併し、富山地方鉄道富山港線に。
令和2年3月21日には富山港線と市電の相互直通運転を開始し、富山港線の運転本数も3倍ほど増加し、ますます便利になっています。
富山駅停留場〜岩瀬浜駅を結ぶ富山地方鉄道富山港線は、軌道・鉄道路線で、富山市中心部の併用軌道区間から専用軌道の鉄道区間へ直通するトラムトレインのため「市電」(路面電車)ではありません。
ただし、実際には、南富山駅前停留場〜富山駅停留場〜岩瀬浜駅の4系統、富山大学前停留場〜富山駅停留場〜岩瀬浜の5系統、岩瀬浜駅→富山駅停留場→丸の内停留場→グランドプラザ前停留場→中町(西町北)停留場→富山駅停留場→岩瀬浜駅の6系統があります。
富山市電(富山地方鉄道富山軌道線) | |
名称 | 富山市電(富山地方鉄道富山軌道線)/とやましでん(とやまちほうてつどうとやまきどうせん) |
所在地 | 富山県富山市 |
関連HP | 富山地方鉄道公式ホームページ |
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