【旅】”鳥取たのしー”ツアーに行ってきた(2日目その3)

この記事は「イカズブログ」から寄稿していただきました。
元記事はコチラ ▶ 【旅】”鳥取たのしー”ツアーに行ってきた(2日目その3) : イカズブログ

大山登山の続きです。

【七合目】10時40分

夏山の登山口を出発したのは8時23分ですから、2時間以上経過しています。

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ここまでくると、さすがに寒くなってきました。

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ところどころ、雪も残っています。

【八合目】11時13分

ここまでくれば、山頂はもうすぐ!

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八合目を過ぎると増えてくるのは、「ダイセンキャラボク 」という背の低い木です。

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九合目の手前。

道は整備されているのですが、段差が大きくて、上りではこの辺が一番足腰的にきつかった!

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山頂までは八の字型の回遊道になっています。

左のルートに行けば早いのですが、せっかくなので遠回りして右のルートから行きました。

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ここが道の分かれ目。

一度下るような感じで右のルートを行きます。

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ダイセンキャラボクの純林です。

日本最大級の群生で、特別天然記念物に指定されています。

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途中に「石室」がありました。

大正9年に、避難用に作られたそうです。

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中はちょっとした廃墟になっています。

神棚があり、ちょっと不気味。

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石室の前にあるのが「地蔵ヶ池」と「梵字ヶ池」です。

古くから「弥山禅定(みせんぜんじょう)」という儀式が行われた聖地です。

お坊さんらがこの池まで登り、写経を納め、ヒトツバヨモギやキャラボクの枝をとり、池の水を汲んで下山するというものです。池の水は仏様にそなえられ、ヨモギは薬草として信者に分け与えられます。

こんな感じ↓

もひとり神事現在では「もひとり神事」という行事として、7月14日の夕方から15日の早朝にかけて行われているそうです。(とっとり文化財ナビHPより)

さて、登山ルートに戻ります。

山頂へはもう少し!

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木板の道がまっすぐ進むこの道は、通称「天国への道」と呼ばれているそうです。

霧がかかって、まさにあの世へ、という雰囲気ですね。

この時の寒さは真冬並み!

さっきまで化繊の長袖一枚でよかったのが、今はダウンを着込んでも寒さが染み込んできます。

手も耳もかじかんで凍りつきそう。

11月の大山を舐めちゃアカン!

手袋と耳当ても持ってくるべきでした。

ようやく頂上小屋が見えてきました!

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実はトイレをすごい我慢してたんです!(登山道の入り口からここまでの途中にWCはありませんのでご注意ください!)

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最初は無人かと思ったのですが…IMG_5018
営業中の看板IMG_5020
中には他の登山者もいましたとりあえずトイレを借りて、すぐ先の頂上へ!【山頂】12:00IMG_5003
ついに山頂に到着!

8時23分に出発したので、約3時間半!

いやあ、我ながら頑張ったなあ!

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左からK山さん、ミニKちゃん、I出さん、私の3人+1人で記念撮影!

さ、記念撮影も済んだら、山小屋に戻って昼食です。

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売店、やってました!

あ〜、カップヌード売ってる!

体が冷えひえなので、

500円だけど、ソッコー購入!

他には、カレー800円やハッシュドビーフ800円、 コーヒー300円、ココア300円、ホットカルピス300円なんてのも。

冷えたビール800円なんてもありました。

暑い日ならコレだったな!

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登山口の茶屋で買ったお弁当の中身はおにぎりでした。

おにぎりは、昆布と梅とおかかの3種類の具が入った、いわゆる爆弾おにぎりで、一個がとにかくでかくてぎっしり! 1個でお腹いっぱい!

そして、カップヌードル!

疲れて塩分欲していたし、体も冷えきっていたから、うまいのなんの!

いまのところ、”人生でうまかったカップヌードル”ランキングの第1位!さて、今でこそ緑の多い山頂付近ですが、昭和40年代ごろの登山ブームで人が多く来すぎ、踏みつけによって植物がどんどん消滅、昭和60年代には無植物状態になってしまいました。

こんな感じ↓

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(大山町観光サイトより)

植物の無くなった地表は、侵食が進み、土砂が流出。

どんどん山肌が削られるようになってしまったのです。

それをなんとかしようと、「一木一石運動」が始まりました。

大山に登る人は、麓で木を1本、石を1個ずつ持って上がり、頂上の補修をしようというものです。

そうした地道な活動のおかげで、大山の頂上は現在のようにまで回復したのです。

それを、頂上で、↓この看板を見て、気づきました。

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現在も、その活動は続いているとのこと。

え、一木一石、持ってこなかった!

ごめんなさい!

今度登る時は、今日の分も合わせて、2木2石持って登ります!

みなさん、ぜひ大山に登る時は、”1木1石”をお忘れなく!

(「石」は大山寺橋西側の南光河原駐車場にある「石置き場」にあるそうです。木はどうするんだろう? 詳しくは、大山町観光サイトをご覧ください)

***

頂上には一時間ほどいたでしょうか。
その後、下山しました。

ですが、下山の時の記憶も写真も、上りの時ほどは残っていません。頂上を制覇して気持ちが放心してたのと、 膝が痛くて泣きそうだったから。

膝を曲げるだけで激痛が走ります。

山は下りの方が大変だといいますが、本当ですね。

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途中の景色も、霧がかっていてイマイチでしたし。

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向こうに見える赤い屋根は大山放牧場のようです。 晴れてたら素晴らしかったでしょうね。六合目をすぎたところで右折し、行者谷を超える「行者コース」を下りました。

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木の道は整備されているのですが、落差大きくて膝にくるのなんの……。

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さすがのI出さんも難儀そうです。一時間半ほど歩くと、 「元谷(もとだに)」というところに出ました。名前の通り、大山で最も大きい谷だそうです。

滑落事故者は元谷に落下するため、幽霊の目撃情報もあるそう。

そう聞くと、確かに岩だらけで三途の川のよう。

ここから見上げる大山がとにかく雄大で、荘厳で、まさに霊峰。思わず拝みたくなります。

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ここから先は林道になり、随分と楽になりましたが、 それでも1時間は歩いたでしょうか。

ようやく麓の「大山神社」に辿り着きました。

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建物が見えた時はホッとしましたね。

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大山神社の社殿は、全国最大級の壮大な権現造り。国指定の重要文化財です。

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大山に登る修験僧の道場として開設されたのがはじまりだそうです。

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先の地震で、石垣が一部崩れ落ちていました。

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原生林の中に続く自然石を敷きつめた参道は700メートルもあり、日本一だそう。 この石畳の参道が歩きにくいのなの……雨にも濡れて滑りやすく、地味に辛かった!

途中、「賽の河原」というところに立ち寄りました。

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こちらが賽の河原の由来です。

ちょっと切なくなりますね。

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実際に、幾つも積み重ねされた石の塔がありました。

子供を亡くした親が積み上げたのでしょうか。

自分も子を持つ親なので、どんな思いで積み上げたか想像すると、胸が痛みます。

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所々にお地蔵さんがいました。

大山はお地蔵さん信仰が盛んですからね。

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下りきったところに「大山寺」がありました。

左が降りて来た道。

大山神社の入り口を示す鳥居があります。
で、右が大山寺の山門。
なんで、寺と神社が並んでるの?
不思議に思う人もいると思いますが、並んでるどころか、昔は神仏習合といって、大山神社と大山寺は一つだったんです。
それが、明治時代に国の政策(廃仏棄釈)で、寺と神社に分けられてしまったのです。

だからたまに、神社の境内に鐘つき堂があったり、お寺の中に神社(浅草寺もそうですね)があったりするわけです。

お寺の参道の途中に、「足湯」がありました。

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その前の「豪円湯院」という日帰り入浴施設で、他のツアーメンバーと合流です。

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こちらのお風呂が、なかなかのもの。
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地下から組み上げた温泉水は飲むことができます。

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こちらが露天風呂。お湯は入るとしっとりとして、肌触りがよく、なかなか気持ちよかったです。湯気がすごくて写真をとれませんでしたが、個人的には内風呂が気に入りました。 石作りで、神棚など飾られていて、なんとなくありがたい気持ちになりますし、サウナ効果で、全身を温泉の湯気で包まれる感覚が味わえます。こちらの施設は自家製豆腐が名物。

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おぼろどうふの湯豆腐でしゃぶしゃぶを食べさせます。 これがなかなかのもの。いいお湯と食事で、すっかり疲れが癒されました。駐車場までは歩いて3分ほど。大山登山の後は、ぜったいこちらへ立ち寄るべきです。

ついに大山登山も終了。
道が綺麗に整備されていたので、初心者でも安全に登ることができましたが、傾斜はけっこう急だったので、楽ではありませんでした。やはり、修行の山でした。岩場も多くて、終始神聖な雰囲気に包まれていました。
やっぱ、何かいますね。
地元の人々が信仰の対象にする理由が、登ってみてわかりました。
ただし、初心者一人では危険です。特に現在は雪も積もっているでしょう。無理な登山はやめましょう。特にいまは冬真っ只中! 詳しい情報は、大山観光局までお問い合わせを!
(次は3日目。いよいよ最終日です!)

 

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東京在住のライター・構成作家。ネタは歩いて探せ!がモットーの、自称”あるきにすと”。 ■「日刊ゲンダイ」にて「アンテナ新名物」(毎週水曜)、「平成の街道をゆく」(毎週金曜・しばゆうたろう名義)を連載中!■「おとなの週末」にて「東京タイムトリップ」(妄想歴史散策コラム)を連載中! ■NHK-Eテレ「Rの法則」にて企画構成を担当中! ■京大ウェブサイト「探検!京都大学」にて名物研究者をインタビューした「京大先生図鑑」公開中!http://www.kyoto-u.ac.jp/explore/ 日本旅のペンクラブ会員

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