公時神社(金時神社)

公時神社(金時神社)

神奈川県箱根町、仙石原に鎮座する説話で知られる金太郎を祭神とする神社が公時神社(金時神社)。平安時代の武士で「源頼光の四天王」のひとりとも伝わる坂田公時(さかたのきんとき=坂田金時)の幼名が金太郎。生地は南足柄市地蔵堂とも小山町竹之下ともいわれ諸説あり定かでありません。

金太郎を祭神として祀る神社

江戸時代、箱根外輪山の秀峰、猪ヶ鼻岳(現在の金時山)に金時伝説が生まれ、山中に金時宿り石、金時手鞠石などが名付けられました。
公時神社(金時神社)は金時山の仙石原側の登山口に位置する神社で、金時手鞠石を経て15分ほど歩いた金時宿り石に奥の院が置かれています。
御利益は子育て。
金太郎にあやかって健康な子供をと願う参拝者が多いのが特徴です。

足柄山で金太郎が熊と遊んでいた話は、江戸時代の後付の説話。
公時神社(金時神社)も、仙石原地区の鎮守で、3月27日の例祭に奉納される湯立獅子舞(湯立神楽)で名高い諏訪神社の境外末社なので、まずは諏訪神社が建立され、そして後に公時神社(金時神社)が創建されたと推測できます。
諏訪湖の諏訪大社下社・諏訪大社上社を本宮とする諏訪神社は、甲斐・武田氏が尊崇したため、戦国時代に甲州との交流で勧請されたのかもしれません。

有名な湯立獅子舞(湯立神楽)は、5月5日の金時神社例祭にも奉納されています。

ちなみに、坂田金時は、『古今物語集』、『古今著聞集』などにも登場しますが、実在すら定かでありません。
世に知られる金太郎の話は、江戸時代の浄瑠璃、歌舞伎での創作物語です。
静岡県駿東郡小山町には金太郎の生家・坂田屋敷跡に、金時神社が建立されていますが、昭和9年、町の有志が集い、社殿を造営したもの。
また、箱根の北、神奈川県南足柄市にも金太郎の伝説が残り、夕日の滝の水を産湯にしたという伝承があります。

公時神社(金時神社)
名称 公時神社(金時神社)/きんときじんじゃ(きんときじんじゃ)
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原
関連HP 箱根町観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR御殿場駅から箱根登山バス桃源台・仙石方面行きで28分、金時神社入口下車、徒歩5分
ドライブで 東名高速道路御殿場ICから約10km
駐車場 2台/無料
問い合わせ 箱根町総合観光案内所 TEL:0460-85-5700/FAX:0460-85-5721
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
金時山

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