円明寺架道橋(ねじりまんぽ)

円明寺架道橋(ねじりまんぽ)

京都府乙訓郡大山崎町円明寺、JR東海道本線(JR京都線)の長岡京駅〜大山崎駅間にある架道橋が、円明寺架道橋(ねじりまんぽ/円妙寺架道橋)。明治9年7月26日の向日町駅〜大阪駅間の開業に合わせ、明治8年に完成したレンガ造りのトンネルで、人がしゃがんでやっと通ることのできる人道トンネルです。

大阪〜京都の鉄道開通時に築かれたレンガのトンネル

円明寺架道橋(ねじりまんぽ)

「ねじりまんぽ」は、明治時代のレンガ建築で、鉄道が水路や通路を分断する際に、直角に交差しない場合、レンガと線路とが直角になるように積み上げる(煉瓦斜架拱)方式で、結果的に道路側から見るとアーチ部分の煉瓦がねじった感じに見えることから付いた呼び名です。

「まんぽ」は、京都や滋賀の方言で小さいトンネルのこと。
坑道を表す「まぶ(間歩)」が「まぽ(間歩)」への転訛だと推測でき、「ねじりまんぽ」も関西特有の呼び名です。
琵琶湖疏水の蹴上ねじりまんぽ(京都市東山区)、JR神戸線のまんぼうトンネル(平松橋梁/西宮市内には3ヶ所)などが知られていますが、いずれも明治時代の歴史的な遺構。

円明寺架道橋もイギリス積みで積まれたレンガが生んだねじれで、JR京都線にはこうしたレンガ造りのアーチが数多く現存し、大阪京都間鉄道煉瓦拱渠群(おおさかきょうとかんてつどうれんがこうきょぐん)として土木学会選奨土木遺産(平成29年度選奨土木遺産)にも認定されています。

現存する架道橋は、明治8年築が、円明寺架道橋、馬場丁川暗渠、後藤川避溢橋、藪ヶ花跨道橋、明治9年築が尻戸三避溢橋、門ノ前跨道橋、奥田ノ端暗渠、七反田・老ヶ辻拱渠です。

円明寺架道橋(ねじりまんぽ)
円明寺架道橋(ねじりまんぽ)
名称 円明寺架道橋(ねじりまんぽ)/えんみょうじかどうきょう(ねじりまんぽ)
所在地 京都府乙訓郡大山崎町 円明寺海道
電車・バスで 阪急電鉄西山天王山駅から徒歩15分
駐車場 なし
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
蹴上ねじりまんぽ

蹴上ねじりまんぽ

三条通から南禅寺に抜ける歩行者用の小径にあるレンガ造りのトンネルが蹴上ねじりまんぽ。その上には琵琶湖疏水(びわこそすい)が通り、船を運んだ傾斜鉄道、インクラインがありました。「ねじりまんぽ」とはレンガの組み方で、大きな負荷に耐えられるよう、

まんぼうトンネル(平松橋梁)

まんぼうトンネル(平松橋梁)

兵庫県西宮市和上町、JR神戸線(東海道本線)の高架部分に設けられたレンガ造りの人道トンネル(隧道)が、平松町・まんぼうトンネル。東から甲子園、平松町、大谷道と西宮市内に3ヶ所ある「まんぼうトンネル」のひとつで、正式名は平松橋梁です。谷崎潤一

 

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