伊勢神宮(正しくは神宮)の内宮(ないくう)の入口、五十鈴川(いすずがわ)にかかる檜造りの橋が宇治橋。20年ごとに行なわれる遷宮の4年前に必ず掛け替えられる橋で、昭和24年に予定の遷宮が4年延期となり、以来宇治橋だけが早く造り替えられるようになっています。橋の中心は「神の通り道」で、冬至にはこの中心線上に日が昇る設計に。
皇大神宮(内宮)の入口にある美しい橋
宇治橋は、近江国の瀬田の唐橋(滋賀県大津市)、山城国の山崎橋(現・京都府乙訓郡大山崎町–八幡市橋本の間、淀川に架かっていた橋)とともに、日本三古橋にも数えられています。
五十鈴川の別名が御裳濯川ということから御裳濯橋(みもすそばし)とも称されています。
現在の橋は、全長101.8m(336尺)、橋幅8.42m、床板は370枚使われています。
橋は木曽檜ですが橋脚の杭部は欅(けやき)です。
神宮の定義では宇治橋を渡った先は神苑(神域)で、橋の両側に大鳥居(神明鳥居)が立っています。
西側の大鳥居は外宮(げくう)正殿(しょうでん)の、東側の鳥居は内宮の正殿に使われていた棟持柱(むなもちばしら)が再利用されています。
鳥居の高さは7.44m、直径は最も太い部分で70cmほど。
重さは5tもあります(柱1.5t×2、笠木1.5t、そのほか0.5t)。
初めて鳥居が設置された時期は不明ですが、室町時代後期の絵図には描かれていることで、それ以前ということになります。
式年遷宮に合わせて20年ごとに建て替えられ、第62回式年遷宮では2014年9月29日に起工、同年10月3日に完成式が挙行されています。
建て替えられた元の鳥居は、外側の鳥居が桑名市にある七里の渡し場跡の「伊勢国一の鳥居」として、内側の鳥居は鈴鹿峠の麓(伊勢国の西入口)、関宿の関の東の追分の鳥居(亀山市関町)として再利用されています。
つまりは、外宮棟持柱→宇治橋外側鳥居→桑名七里の渡し「伊勢国一の鳥居」、内宮棟持柱→宇治橋内側鳥居→関宿「一の鳥居」といった流れ。
伊勢神宮内宮・宇治橋 | |
名称 | 伊勢神宮内宮・宇治橋/いせじんぐうないくう・うじばし |
所在地 | 三重県伊勢市宇治館町1 |
関連HP | 伊勢神宮公式ホームページ |
電車・バスで | JR伊勢駅、近鉄鳥羽線宇治山田駅から三重交通バス内宮行きで15分、内宮前下車 |
ドライブで | 伊勢自動車道伊勢西ICから約2km |
駐車場 | 内宮A1・A2・A4駐車場(260台)・内宮B1~B6駐車場(1540台)/1時間まで無料、以降有料 |
問い合わせ | 神宮司庁 TEL:0596-24-1111/FAX:0596-27-0520 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |