瀬戸内海に浮かぶ大山祇神社(愛媛県今治市大三島町)。全国の三島神社の総本社とされますが、さらにそのルーツとされる淀川の川中島(御島)に鎮座した三島鴨神社(大阪府高槻市)、東海道に鎮座する三嶋大社(静岡県三島市)とともに三三島(日本三大三島)と呼ばれています。
全国に数ある三島神社のルーツはちょっぴり複雑
全国にある山祇神社(大山祇神社)の総本社が、瀬戸内海に浮かぶ愛媛県今治市大三島町の大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)。
平安時代編産の『延喜式』神名帳には、「大山積神社」と記されていますが、大三島神社とも称したことから(主祭神の大山祇神は「三島大明神」とも称されます)、全国の三島神社の総本社にもなっています。
『伊予国風土記』に、大山積神は、仁徳天皇の御世に百済(くだら=朝鮮半島にあった古代国家)から渡来して「津の国の御島」に鎮座したと記され、「津の国の御島」とは、摂津国三島(現・高槻市三島江)だろうと推測されることから、まず三島鴨神社(大阪府高槻市)に鎮座し、その後大三島に遷座したという説もあります。
東海道に鎮座する三嶋大社は、さらに複雑で、大三島の大山祇神社から分霊を勧請したとする説もありますが、伊豆諸島の噴火を鎮静させる伊豆諸島の開拓神が祀られているという説も有力。
つまりは、伊豆諸島に対する尊称「御島」(みしま)が三嶋に転訛したものということに。
いずれにしろ、大山祇神社、三島鴨神社、三嶋大社が三三島(日本三大三島)と呼ばれる社です。
大山祇神社
所在地:愛媛県今治市大三島町宮浦3327
祭神:大山積神(おおやまづみのかみ)
創建:推古天皇2年(594年)/社伝
社格:伊予国一之宮、式内社(名神大社)
三島鴨神社
所在地:大阪府高槻市三島江2-7-37
祭神:大山祇神 (おおやまづみのかみ)、事代主神 (ことしろぬしのかみ)
創建:不詳
社格:式内社
三嶋大社
所在地:静岡県三島市大宮町2-1-5
祭神:大山祇命(おおやまつみのみこと)、積羽八重事代主神(つみはやえことしろぬしのかみ)
創建:不詳
社格:伊豆国一之宮、伊豆国総社、式内社(名神大社)
全国の三島神社のルーツは? 三三島(日本三大三島)とは!? | |
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