春日大社

全国3000におよぶ春日神社の総本社が奈良の春日大社。710(和銅3)年、藤原不比等(ひじわらのふひと)が平城京鎮護のため、鹿島神宮から武甕槌命(たけみかづちのみこと=鹿島神)の分霊を勧請し、御蓋山(みかさやま=春日山)に祀ったのが始まりと伝わる古社です。世界遺産「古都奈良の文化財」の構成し資産になっています。

全国3000社の春日社の総本社が奈良の春日大社

768(神護景雲2)年、女帝・称徳天皇(しょうとくてんのう=孝謙天皇の重祚)の勅命により中腹となる現在の社地に当初の武甕槌命のほか、香取神宮から経津主命(ふつぬしのかみ)、枚岡神社から天児屋根命(あめのこやねのみこと)と比売神(ひめがみ)の分霊を勧請して4つの神殿を創建。
以上の四神は藤原氏の氏神で、春日皇大神(春日四所明神、春日大明神)と総称されています。

社殿は回廊で取り囲まれ、南門(国の重要文化財)をくぐると幣殿・舞殿(国の重文)と特別参拝受付所があります。
一般の参拝者はここまでで、ここで初穂料を払うと本殿手前の中門・御廊(国の重文)まで進むことが可能。
灯籠が下がる藤浪之屋を見学することもできます。

春日造の本殿は、第一殿〜第四殿の4棟が並び、国宝。
宝物殿では国宝重文520点を含む3000点以上の収蔵品から国宝大鎧2領などの社宝を展示しています。

春日大社神苑「萬葉植物園」、庭園喫茶「春日荷茶屋」もあり、時間があればのんびりとくつろぐことができます。

あまり知られていませんが、神仏習合時代には実質的に興福寺が別当的に春日大社を管理していました。
明治の廃仏毀釈、神仏分離令で興福寺の塔頭(たっちゅう)などの僧侶が、春日大社の神官に転身するというケースも多かったのだとか。

初詣も奈良県では橿原神宮に次ぐ人出を集めています。

春日大社
名称春日大社/かすがたいしゃ
Kasugataisha shrine
所在地奈良県奈良市春日野町160
関連HP春日大社公式ホームページ
電車・バスで近鉄奈良線・JR奈良駅から奈良交通バス市内循環で4~7分、春日大社表参道、または大仏殿・春日大社前下車、徒歩10分、または奈良交通バス春日大社本殿行きで7~10分、終点下車すぐ
ドライブで名阪国道天理ICから約10kmで春日大社駐車場
駐車場春日大社駐車場(100台/有料)
問い合わせ春日大社 TEL:0742-22-7788/FAX:0742-27-2114
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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