岡山芸術交流に行ってきたんだよ

この記事は「熊山准のおブログ」から寄稿していただきました。
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先週末、岡山初の現代アートフェス「岡山芸術交流」(11月27日まで)に行ってきました。一応、日月の2日間を用意して臨んだのですが、なんと月曜日は屋内展示が休館! でも新幹線のぞみの始発で向かえばなんとか1日で全部見られるくらいの、ほどよきボリュームなのでした。

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東京駅から3時間。テーマは「開発」で、JR岡山駅でもどどーんと宣伝しています。

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しかしこの日は「おかやまマラソン」で町は交通規制だらけ。なんとか路面電車で移動。

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城下で下車して、メイン会場の旧後楽館天神校舎跡地に向かいます。

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まずは、荒木悠《利未記異聞》。タコ漁と悪魔の関係を描いた映像展示が面白い。

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校舎を縦横無尽に貫くホセ・レオン・セリーヨ《ゼロに占領された──》。やや、ありがち。

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旧福岡醤油の建物から細菌を集めてきたというアニカ・イの作品。キレイやなあ…。

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廊下の窓には下道基行《14歳の世界と境》。いわば中2文学。

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ぼくの好きな《Torii》。日本の植民地に取り残された鳥居。ヒルズでも展示してましたの。

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この会場で一番好き、アントン・ヴィドクル《共産主義革命は太陽が原因だった》。

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全会場に展示されるノア・バーカーの《「開発」のためのサントラ》。ふと外を見ると。

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楽しそうにパターゴルフに興じる人々。リアム・ギリック《Development》。移動。

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雰囲気のある旧福岡醤油建物に来ました。警備員のバツ印はマラソンの通行止め。

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肝心の展示はいまひとつ…。

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その隣のライアン・ガンダー《編集は高くつくので》は必見です。無料だよ。

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『ターミネーター』ぽいなと思ったら本当にそこからインスパイアされていた模様。

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続いて、岡山県天神山文化プラザ会場へ。

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しかし、トム・クルーズの出演作ポスターを並べた眞島竜男《無題》に…、

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サイモン・フジワラ《ジョアンヌ》とやたらコマーシャル感の漂うW展示にやられる。

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階下には桃太郎が。時間がなければこの会場はパスしてもよいかも知れない。

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岡山市立オリエント美術館への道すがらA&A TUBEを横目で眺めて。

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やってきました。それにしても岡山って文化施設が多いなあ。

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吹き抜けスペースを贅沢に使ったロバート・バリー《Wire sculpture with ring》。

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それにしてもなぜ岡山にオリエント文化の美術館が…。お金持ちだったんでしょうね。

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ジョーン・ジョナスの映像作品は面白いんですが、70分近くあるので挫折。

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空に舞うくまちゃん&パンダちゃんは、フィッシュリ&ヴァイス《無題(モビール)》。

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呪いのマスクみたいなロシェル・ゴールドバーグの彫刻。この会場はなかなか良かった。

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屋外展示巡り。フェスのシンボル的なリアム・ギリック《Faceted Development》。

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隣のビルの壁にはマイケル・クレイグ=マーティンの《Beacon》。

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さらにシネマ・クレール方向に南進すると、飲食店も出ている「小さなテロワール」。

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そこからペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイスの壁画も見られます。

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ドミニク・ゴンザレス=フォースターの映像作品を鑑賞するも…みんな寝てるし!退散。

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いよいよ最後の有料会場・林原美術館にやってきましたよっと。

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竹林が美しい中庭にはレイチェル・ローズ《Egg》。

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何よりもの見どころはピエール・ユイグの作品群でしょう。

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何度もヒルズに通って観た映像作品《ヒューマン・マスク》に再会! 嬉しい。

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さらにエスパスで映像だけ観た、蜂の巣作品の実物も観られた。この会場一番面白いかも。

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さらに県庁前へ。都心生活者はギョッとするようなサウンドインスタがあります。

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そして岡山城へ。

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ホルヘ・パルドの小屋。

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ミニくまちゃんなら入れそうです。

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リクリット・ティラヴァーニャの3Dプリンタ盆栽。

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うっかりチェックしそびれたんですが、作家本人によるお茶会も開かれていました。

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岡山城天守閣では「50周年つながり」でウルトラマン展が開催中。

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後ろ髪を引かれながらあばよ!

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このまま後楽園に行っても良しですね。

というわけで、すんごい期待して出かけたOkayama Art Summitですが、「まあまあまあ」な感じで東京から4万円以上かけて行くべきものなのかと問われたら、「どうしても観たい作家や作品があるなら」「他にも岡山観光を楽しみたいなら」ありかなというのが正直なところです。岡山芸術交流だけなら、一番安い深夜バスで行って日帰りで帰ってくるのがよいかも。そしたら往復1万7200円+チケット代で済みます。つらいか。

個人的に良かった展示&オススメの巡回ルートは、駐車場→旧後楽館天神校舎跡→岡山市オリエント美術館→林原美術館です。これくらいなら途中ランチを挟みつつのんびり観られるでしょう。公式サイトにはおすすめルートが掲載されているので参考にしてもよいですね。

そんなこんなで結局2日の予定を1日でまわれてしまった岡山旅。翌日は何をするか悩みつつ──

つづく。

関連リンク
岡山芸術交流 OKAYAMA ART SUMMIT 2016

 

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1974年徳島県阿南市出身。(株)リクルートを経て『R25』にてライターデビュー。執筆ジャンルはIT、ガジェット、恋愛、旅行、登山、現代アートなど。主な媒体に『サイゾー』『MacFan』『TRANSIT』『スゴレン』他。自身のぬいぐるみ「ミニくまちゃん」を用いたアート活動も展開している。第1回妖怪そっくりコンテスト2006 境港観光協会会長賞、マレーシア・サバ州観光大賞2015 最優秀海外記事賞

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