山梨県山梨市にある臨済宗妙心寺派の古刹が、清白寺(せいはくじ)。足利尊氏(あしかがたかうじ)が夢窓疎石(むそうそせき)を開山とし、正慶2年(1333年)に国家安泰、戦勝祈願所として創建した建長寺末の禅寺で、江戸時代に臨済宗妙心寺派に。室町時代築の仏殿は国宝です。
室町時代に建てられた仏殿は、国宝!
応永22年(1415年)建立の仏殿は、唐様(禅宗様)建築の代表的遺構(鎌倉時代に、中国から伝えられた新しい禅宗様で建てられたもの)として国宝。
大正6年の解体修理の際に発見された墨書によって、応永22年築であることが確認され、国宝になっているのです。
仏殿は堂舎の周囲に裳階(もこし)を付けた形式で、屋根は、檜の皮を重ね合わせた桧皮葺き(ひわだぶき)。
2階建てに見えますが、下の屋根は裳階です。
関東で国宝に指定される唐様(禅宗様)の仏殿としては、円覚寺・舎利殿(神奈川県鎌倉市)、正福寺・地蔵堂(東京都東村山市)があります。
鎌倉時代から室町時代は、武家文化の隆盛に伴って、各地に禅宗寺院が建立されていますが、その後の衰退もあって、唐様(禅宗様)の仏殿が残されるのはごくわずかです。
元禄年間(1688年〜1704年)再建の庫裏(くり)は国の重要文化財です。
天和2年(1682年)の火災で、仏殿、庫裏を除く建物は焼失し、三門(鐘楼門)、本堂などはその後の再建。
禅宗様伽藍配置で、山門から正面にある仏殿、法堂が一直線に配列。
参道には梅の古木が並び、夢窓疎石が中国から持ち帰ったと伝えられる「西湖梅」も3月上旬~中旬に開花します。
山梨県内にある国宝建築物は、鎌倉時代の密教系本堂の代表的建物の大善寺・本堂(甲州市勝沼)と清白寺仏殿の2ヶ所のみ。
清白寺 | |
名称 | 清白寺/せいはくじ |
所在地 | 山梨県山梨市三ケ所620 |
関連HP | 清白寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR東山梨駅から徒歩10分 |
ドライブで | 中央自動車道勝沼ICから約7km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 清白寺 TEL:0553-22-0829 |
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