弘前公園

天守閣、櫓(やぐら)、城門など、築城時の形態がそのまま残る弘前城の城址公園。桜の名所として有名で、4月下旬〜5月上旬に、ソメイヨシノ、枝垂桜(シダレザクラ)、カスミザクラなど80品種、5000本の桜が咲き乱れ、「日本さくら名所100選」にも選定されています。日本一という管理技術に裏打ちされた見事な桜は、必見です。

1715(正徳5)年に植えられたカスミザクラも咲く!

弘前公園に桜が植えられたのが1715(正徳5)年、弘前藩士が京の嵐山からカスミザクラなど25本を持ち帰ったのが始まり。
正徳5年のカスミザクラは、なんと二の丸で、孫生え(ひこばえ)の木が現存しています。

ソメイヨシノが有名ですが枝垂桜(シダレザクラ)も巨木が多いのが特長。

大正3年、在弘宮城県人会の寄付で植栽された二の丸の「大枝垂れ」、さらに在弘宮城県人会の寄付により本丸に植えられた枝垂桜は、石垣の上から水面に向かい長く枝を垂らした様から「御滝桜」(おたきざくら)という名がついています。
この「御滝桜」、板画家・棟方志功の命名です。

4月下旬〜5月上旬に『弘前さくらまつり』開催

弘前公園が桜の名所であるのは、リンゴの開花技術を生かし、ひとつの枝にたくさんの花を咲かせているから。
同じソメイヨシノでも他の地域とは異なるボリューム感と艶やかさがため息が出るほど見事!

弘前公園の桜は、例年4月20前後に開花し、4月下旬〜5月上旬頃に見頃に。
開花期間中には、『弘前さくらまつり』も開催され、18:30~22:00の間、ライトアップも実施。
大正5年の夜桜見物をルーツに、大正7年に商工会が『観桜会』として始めた歴史ある『さくらまつり』です。

また、西堀のボートから桜を見上げるのもオツ。

満開後も楽しめるのが、弘前公園の桜。
堀に散った花びらが、水面を埋め尽くす様は、まさに桜の絨毯。
これが「花筏」(はないかだ)で、この「花筏」を目的に弘前を訪れる旅人も多いのだとか。

桜の管理技術は日本一!

日本最古のソメイヨシノ

二の丸与力番所~東内門の間にあるソメイヨシノの老木は、明治15年、旧津軽藩士・菊池楯衛(きくちたてえ=青森りんごの開祖)が植えたソメイヨシノ1000本のうちの1本と推測され、「日本最古のソメイヨシノ」となっています。
また、緑の相談所裏にあるソメイヨシノは主幹幹周5.37m、樹高10mで、「日本最大幹周のソメイヨシノ」。
こちらのソメイヨシノも明治15年植栽、つまりは「日本最古のソメイヨシノの可能性もある」とのこと。

ソメイヨシノは成長が早いわりに寿命が60年〜80年。しかも単一のクローンなので病気などに弱いというデメリットがあります。
弘前公園のソメイヨシノは、樹齢100年を越すものがなんと300本以上!

りんご栽培の選定技術を活かした、弘前公園の桜管理技術が日本一であることの裏付けにもなっています。
「毎年欠かさず行う剪定と施肥による若返り法にあります」とのことで、「サクラ切る馬鹿、ウメ切らぬ馬鹿」という諺(ことわざ)に反して、弘前公園では桜の枝をバッサリ剪定。
最初は、本丸の枝垂桜を昭和35年に初めて剪定したところ、見事に樹勢を回復。
「現在、桜の剪定は、施肥とともに寿命を延ばすために欠かせない管理作業になっています」

2月〜3月に剪定した枝は、来園者に無料頒布(1人3本まで)されています。

弘前公園
名称弘前公園/ひろさきこうえん
所在地青森県弘前市下白銀町1番地
関連HP弘前公園公式ホームページ
電車・バスでJR弘前駅から弘南バス市役所方面行きで15分、市役所公園入口下車、すぐ
ドライブで東北自動車道大鰐弘前ICから約10kmで弘前文化センター駐車場
駐車場弘前市立観光館駐車場(100台)・弘前文化センター駐車場(110台)/1時間まで無料、以降有料
問い合わせ弘前市公園緑地課 TEL:0172-33-8739
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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