川合大塚山古墳

川合大塚山古墳

奈良県北葛城郡河合町にある墳丘長215m(197mとも)という巨大な前方後円墳が、川合大塚山古墳。馬見古墳群(うまみこふんぐん)を構成する古墳の1基。前方後円墳、方墳、円墳など8基の古墳で構成される大塚山古墳群の中心で、周辺の古墳7基とともに大塚山古墳群として国の史跡になっています。

ヤマト王権の中枢に近い人物の墓?

川合大塚山古墳

墳丘は3段で、周濠部分は耕作され、水田となっています。
墳丘自体も長らく地元の里山として機能してきましたが、もともと、王塚山あるいは王墓山と称して、王墓として親しまれてきました。
近年ではタケノコ掘りに訪れた近隣住民によって円筒埴輪2体分の埴輪の破片が盗掘され、接着剤で組み立て現場に戻すという事件も発生し(古墳でのタケノコ掘りは禁止されていますが、地元の人たちは慣例でタケノコ掘りを実施)、一時的に立ち入り禁止になったことも。

墳丘長215mは、全国27位、奈良県内8位の巨大古墳で、ヤマト王権の中枢に近い人物の墓と推測されています。
船の絵が描かれた埴輪が出土していることから(奈良県内では天理市の東殿塚古墳、奈良市のウワナベ古墳で出土)、大和川などの舟運を使って交易していた首長とも推測されています。

大塚山古墳群は、前方後円墳3基(大塚山古墳・城山古墳・高山塚1号古墳)、円墳4基(丸山古墳・高山塚2号古墳・高山塚3号古墳・高山塚4号古墳)、方墳1基(九僧塚古墳)の計8基からなる古墳群で、5世紀後半〜6世紀初頭に築造。

古墳群中最大の大塚山古墳は、5世紀後半の築造で、同時期の古墳では奈良盆地内で最大級の規模。

円筒埴輪盗掘事件を受け、「こわさない」、「持ち帰らない」、「掘らない」、「火遊びしない」、「いつもきれいに」の5つの注意事項を記載した「古墳見学にあたって注意」看板が設置されています。

馬見古墳群には、中央群に巣山古墳、新木山古墳、ナガレ山古墳、佐味田宝塚古墳、南群に築山古墳、新山古墳、狐井城山古墳、コンピラ山古墳、狐井塚古墳、そして北群に川合大塚山古墳、島の山古墳などがあります。

なお、地元では単に大塚山古墳と称されていますが、全国に大塚山古墳が多いため、川合大塚山古墳という俗称を採用して記載しています。

川合大塚山古墳
川合大塚山古墳
名称 川合大塚山古墳/かわいおおつかやまこふん
所在地 奈良県北葛城郡河合町川合
関連HP 河合町公式ホームページ
電車・バスで 近鉄池部駅から約15分
ドライブで 西名阪自動車道法隆寺ICから約600m
問い合わせ 河合町生涯学習課 TEL:0745-57-2271/FAX:0745-57-1165
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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