狩野川の支流、黄瀬川(きせがわ)に懸かる落差10mの滝、鮎壺の滝。静岡県沼津市と駿東郡長泉町の境界に位置し、上流の五竜の滝(裾野市)と並ぶ景勝地として知られています。通常は2条、増水時には最大4条の流れとなり雄大。富士山を眺望するビュースポットでもあり、伊豆半島ジオパークのジオサイトにもなっています。
三島溶岩流と愛鷹ローム層の境界に懸かる滝
1万年前に富士山から流出した三島溶岩流(玄武岩の溶岩流)と、愛鷹ローム層(愛鷹山麓の表面を覆う褐色で粘土質の火山灰層)の境界に位置し、柔らかいローム層が先に浸食され、残された固い溶岩流が滝を形成したもの。
つまり滝壺では三島溶岩の断面を観察することができることに。
三島溶岩流は粘性の小さな玄武岩の溶岩で、黄瀬川の流路に沿って谷を埋めながら流れ出し、ここから南東方向に流路を変え、三島市の楽寿園付近が末端。
鮎壺の滝から上流の黄瀬川の川床は溶岩で、下流は愛鷹ローム層や黄瀬川扇状地堆積物となっています。
浸食された深い滝壺が青く見えることから「藍壺」と呼ばれ、鮎壺に転訛したと推測できます。
滝の下流両岸に公園(長泉町:鮎壺公園、沼津市:鮎壺の滝公園/主たる管理者は長泉町)が整備され、「鮎壺のかけ橋」が架けられています。
雨後の増水した時に訪れれば、「日本のナイアガラ」と呼ばれるようなシーンに出会うことができます。
昭和29年公開の映画『七人の侍』(監督:黒澤明)では、6人の侍たちが腰をおろし握り飯を食べ、菊千代(三船敏郎)が川に潜って得意気に魚を捕まえるシーンに鮎壺の滝が使われています。
平成20年公開の『少林少女』(監督:本広克行)、平成29年公開の『サクラダリセット』(監督:深川栄洋)のロケ地。
鮎壺の滝 | |
名称 | 鮎壺の滝/あゆつぼのたき |
所在地 | 静岡県沼津市大岡3294 |
関連HP | 沼津市公式ホームページ |
電車・バスで | JR御殿場線下土狩駅から徒歩10分 |
ドライブで | 東名高速道路沼津ICから約4.5km |
駐車場 | 鮎壺広場駐車場(5台/無料)利用 |
問い合わせ | 沼津市産業振興部観光戦略課 TEL:055-934-4747/FAX:055-933-1412 |
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