日本三大奇祭に数えられる候補は複数あり、毎年開催を条件にすると有力候補は、黒石寺蘇民祭(岩手県奥州市)、なまはげ柴灯まつり(秋田県男鹿市)、吉田の火祭り(山梨県山梨市)、国府宮はだか祭(愛知県稲沢市)、四天王寺どやどや(大阪市)、西大寺会陽(岡山県岡山市)の6つ。
黒石寺蘇民祭|岩手県
開催地:岩手県奥州市水沢区黒石町山内17、黒石寺(こくせきじ)
開催日時:旧暦1月7日~1月8日
内容:蘇民袋争奪戦は、「蘇民将来子孫門戸☆」の九文字が記された疫病の護符(=小間木)が入った蘇民袋を切り開き、集った善男、善女はその小間木を拾ってお守りに
その後に、裸の男たちが袋を争奪、争奪戦は境内を出て2時間あまりも続き、最終的には袋の首の部分を握っていたものが取主(とりぬし)となって争奪戦は終了
備考:国の無形民俗文化財
中央アジアを起源とする蘇民信仰を背景に1000年の歴史を誇る祭礼
なまはげ柴灯まつり(「男鹿のナマハゲ」)|秋田県
開催地:秋田市男鹿市北浦真山、真山神社、なまはげ館
開催日時:毎年2月第2金・土・日曜
内容:国の重要無形民俗文化財に指定され大晦日に行なわれる民俗行事「男鹿のナマハゲ」と1月3日の神事『柴灯祭』(せどまつり)を組み合わせた冬の観光イベント
『柴灯祭』は、神仏習合の平安時代末期、赤神山光飯寺(現・真山神社)で、長治年間(1104年〜1106年)から執り行なわれ、正月3日境内に柴灯を焚き上げ、この火で炙った大餅をお山の神に献ずる儀式で、餅を受けとるためにお山から下山する神の使者「神鬼」の化身がなまはげ
備考:「男鹿のナマハゲ」、能登のアマメハギ(石川県輪島市・能登町)、甑島のトシドン(鹿児島県薩摩川内市)など全国の来訪神行事10件が「来訪神:仮面・仮装の神々」としてユネスコ無形文化遺産に登録
吉田の火祭り|山梨県
開催地:山梨県富士吉田市
開催日時:毎年8月26日~8月27日
内容:北口本宮冨士浅間神社と境内社(摂社)の諏訪神社の両社による例大祭で、1日目(8月26日)が『鎮火祭』、2日目(8月27日)が氏子崇敬者が「すすきの玉串」を持つ『すすき祭り』
備考:富士山のお山じまいの祭り
富士山信仰や富士講の習俗なども色濃く反映した祭礼のため、国の重要無形民俗文化財に指定
国府宮はだか祭|愛知県
開催地:愛知県稲沢市国府宮1-1-1、尾張大國霊神社(国府宮)
開催日時:旧暦の正月13日(2月上旬)に儺追神事(はだか祭)
内容:奈良時代の神護景雲元年(767年)に始まったという歴史ある儺追(なおい)神事で、旧暦1月13日から翌朝に行なわれています
42歳と25歳の厄年の男性を中心に、尾張一円からサラシの褌に白タビ姿の数千人の裸男が集結、拝殿の外では近隣各地区からの裸男の集団が次々と「なおい笹」を捧げ、拝殿へ駆け込んで来ます(揉み合いが始まるのは16:00頃)
備考:愛知県の無形民俗文化財
岡山の西大寺会陽、山口防府天満宮の御神幸祭と並ぶ「日本三大裸祭り」にも数えられています
四天王寺どやどや|大阪府
開催地:大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18、四天王寺
開催日時:毎年1月14日=四天王寺の修正会(しゅうしょうえ)の結願日(けちがんび)
内容:正式名は『修正会結願法要』(しゅしょうえけちがんほうよう)で、六時礼讃堂の堂内では厳粛な『修正会結願法要』が行なわれますが、法要中に祈祷された牛王宝印(ごおうほういん)という魔除けの護符「牛王宝印」を、お堂の縁の天井から撒き、争奪する行事が『どやどや』
備考:『どやどや』の名称は、俗に牛王宝印を受けんとして、どやどやと六時堂に群衆することから起こったといわれています
四天王寺は日本における仏教最初の官寺
西大寺会陽|岡山県
開催地:岡山県岡山市東区西大寺中3-8-8、西大寺観音院
開催日時:毎年2月の第3土曜日
内容:深夜に御福窓から住職によって投下される2本の宝木(しんぎ)を取り合って「ワッショ、ワッショ」とかけ声を掛け合う1万人の裸の男たちが激しい争奪戦を展開
宝木の取主は、福男と呼ばれます
備考:国の重要無形民俗文化
もともとは祭壇に供えた牛玉(ごおう)を14日間の祈祷を経て、満願になった後に新年の五福(寿、富、康寧、好徳、終年)を授ける意味で、信徒の年長者や講頭に与えたのが始まりで、希望者が多くなり、紙の牛玉では奪い合うと千切れてしまうことから永正7年(1510年)に、時の住職・忠阿上人が宝木に変更したもの
日本三大奇祭とは!? | |
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